豊かな自然が残るこの御用邸の森の動植物について、正確な記録を残し、その後の経年変化などを把握することが望ましいとの上皇陛下のお考えを受けて、平成9年度から5か年にわたって、栃木県立博物館による調査が行われました。その結果、豊かで多様な自然環境が残されており、ブナの自然林などが広がるほか、希少種をはじめ多くの動植物が生息・生育していることが確認されました。 そして、その豊かな自然を維持しつつ、国民が自然に直接ふれあえる場として活用してはどうかとの上皇陛下のお考えを受けて、上皇陛下御在位20年という節目の機会に、御用邸用地のおよそ半分にあたる約560haが宮内庁から環境省へ移管されました。その後、自然環境のモニタリング調査が行われるとともに、フィールドセンターや歩道などの整備が進められ、平成23年5月22日に日光国立公園「那須平成の森」として一般開放しました。